柴田淳さんの新アルバム「私は幸せ」が2014年12月発売
の「バビルサの牙」以来、2年8ヶ月の時を経て登場します。
このアルバムには、この空白の期間の彼女の思い
がつまっているとのことです。
今回は、リード曲である「両片想い」の歌詞とタイトルの意味や解釈と
「私は幸せ」の意味について個人的に考察してみます。
タイトル「両片思い」の意味は?
「両片思い」MV
「両片思い」って何?と気になりますよね。
両片思いとは、お互いに相手のことが好きなのに、
自分たちは片思いだと思っている状態のことを言います。
よく漫画で見るような、あの、むず痒くて、もどかしい状態のことですね。
あの状態、傍から見てるとめちゃくちゃ羨ましいんですが…!
そんな状態になってみたいです。笑
柴田淳さんは「両片思い」に関して次のようにコメントされています。
言霊があるように、歌にも魂が宿ってしまうのでしょうか。
実体験を歌にすることのほかに、想像で失恋の
曲を書いていることもあります。それが、本当に現実になってしまうんですよね。
「両片想い」は、こんな体験はしたくないくらい切ないです。
一人で生きていけるってそっちに頑張ろうとしないで、
素直になる方を頑張りたいですよね。歌いながら思ってました。
私のような立場の女性たちに、とにかく聴いてほしいです。
うーん…なかなか言っていることが難しいですね…。
あくまで個人的な想像ではありますが、この歌では、
ある女性が男性に思いを寄せているのでしょうか。
そして、その男性も女性に好意を抱いている。
そんなことに気づかない女性は、自分の空想の
世界で大好きな男性と両思いである世界を生み出し、
現実逃避をして過ごしている、と。
コメントで「こんな体験はしたくないくらい切ない」
とあることから、女性は男性の思いに気づくことが無いのでしょうね。
「両片想い」の歌詞に込められた意味や思いは?
もう出逢いなんて
訪れないと 思ってたら
私と同じように
ため息ついて あなたがいたの沢山の恋が あったのに
今まで一人でいたのは
全部ね あなたに出逢う為だったのかな かなってきっとこれが最後の恋と
思っていたのに
また空を見上げて
誰かと歩む未来が
消えてゆくのを
見てるきっとこれが最後の恋と
思っていたのは
私だけじゃないはず
少し夢見てたのかな
涙溢れて 止まらない向かいの席には
鞄とコート 座ってる
見慣れた風景に
戻っただけよ いつものことよわかっているのは
これ以上 傷つくことは耐えられない
ここまで来れたのなら
生きて行けるわ
一人できっとこれが最後の恋と
思っていたのに
また振り出しに戻って
何故いつもこうなるかな?
私らしいっちゃ らしいねきっとこれが最後の恋と
思っていたのは
私だけじゃないはず
気が遠くなる未来に
大丈夫かな
もう一人大人になったら
恋も上手くなれると思った
花びらで真っ白な道が囁くの
俯かないで…きっとこれが最後の恋と
思っていたのに
また空を見上げて
二人憧れた季節
違う場所から 見てるきっとこれが最後の恋と
思っていたのは
私だけじゃないはず
あなたと歩きたかった
桜並木の彼方まで
すごく切ない思いが伝わってきます。
もう誰かに好意を寄せることなんてないと思っていたのに、
目の前に現れた相手に、思いを寄せてしまった。
そして、相手も自分に好意をもっている。
けれども自分の思いはどうせ片思いだろうと思って
諦めてしまっている情景が見えてきます。
それまでの自分には、好きになった人と結ばれることが無かった。
だから、片思いだろうと決めつけて、これ以上自分が
恋愛で傷つくことが無いようにしています。
そんな切ない思いを、いつもの光景を見て、
忘れようとしている描写もありますね。
また、昔の自分を振り返って、憧れていた大人の恋愛像は
もう自分には訪れないものなんだと考えてもいます。
結局、この歌の主人公は、両片思いの相手とは結ばれないまま
普段の生活に戻ってしまうのでしょう…。
聴いていると胸がキュっと締め付けられる、
そんな言葉に合った歌となっています。
「私は幸せ」の意味は?
そもそも柴田さんは、このアルバム「私は幸せ」に関して、
今まで以上にストレートな憎しみをそのまま表現していて、
優しい歌はないと語っています。
というのも2年8ヶ月前のアルバム「バビルサの牙」を作った後、
彼女曰く、自分は、電池が切れていたのだとか。
その時から今日まで、耳の疾患や皮膚病を患い、
入院をすることもあり、精神的にも弱っていた彼女は、
人間のやり直しのような日々だったとも言っています。
そんな日々の思いを連ねて生まれた楽曲は、
憎しみや恨みといった暗い感情ばかりのものとなりましたが、
それが、人生がまだ晴れていない彼女の今の記録なのだといいます。
そして、いつも自分に尋ねていることの答えとしての
「私は幸せ」がタイトルとなっています。
彼女は、常に辛い日々の中に自分の幸せはどこにあるん
だろうと、問い続けているのですね。
純粋な彼女の思いが詰まった本作品は、同じ感情を抱いている、
または抱いたことのある女性の心に強く響くものとなると思います。
今回のアルバムは、じっくりと彼女の世界観を
味わうように聞いてみたいですね。
まとめ
柴田淳さんの新アルバム「私は幸せ」に収録されている
リード曲「両片思い」のタイトルと歌詞の意味解釈、
そして「私は幸せ」の意味について考察してみました。
彼女の人生の叫びのような作品に深い人間味を
感じることとなるかもしれませんね。